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本建て正藍染 紺邑さんへ藍染体験に行ってきました

本建て正藍染 紺邑さんへ藍染体験に行ってきました

私は、自宅で藍染をしたいと思っていました。

知っていた建て方(藍の液の作り方)と、紺邑さんでの本建ては違っているようでした。

実際に染められるのか、匂いは大丈夫なのか、液の処理はどうするかなど色々とお聞きしたいことが色々とありました。

自宅で藍染がしたい|藍染体験に行ってきます

実際に見てみたいと思い、紺邑(こんゆう)さんへ藍染体験に行ってきました。

目次

1.本建て正藍染 紺邑さん

2.紺邑さんの藍

3.実際に染めてみる

4.終わりに

本建て正藍染 紺邑さん

紺邑さんは栃木県佐野市にあります。

染め師の大川さんは、昔ながらの本建て正藍染で染めをされています。

紺邑は、藍草の葉を堆肥状に醗酵させた原料(すくも)を、堅木の木灰から取った灰汁だけで再び醗酵させて染め液を作り、維持管理も貝灰と麸(ふすま)と灰汁という、室町時代から続く日本古来の藍染め(正藍染)の工房です。

「建てる」とは、水に溶けない「藍」を、溶けるように変化させ、染め液を作ることを言います。
藍草の葉を醗酵させた「すくも」を、堅木(樫、楢、クヌギなど)を燃やした木灰の「灰汁(アク)」を使って自然発酵させる建て方を、「本建て」と云います。
紺邑 トップページ より

すくもと灰汁だけで藍を建てているのだそうです。

紺邑さんのHPはこちらからどうぞ
有限会社 紺邑 | 紺邑は、日本古来の「本建て正藍染」の工房です。

紺邑さんの藍

色々とお話を聞いて、改めて自分の知っている染め方や建て方とは全然違うなと感じ、頭の中は混乱していました。

そんな私に、大川さんが「まず、見てもらって、染めていきましょう」と。

藍を見る

藍を見ましたが、本当に藍の華がありませんでした。

正直に言うと、使いこんだ液の色だなあ、染まるのかなあと思ってしまいました。(すみません…

が、染まりました!

その藍は、建てて20ヶ月も経っていました。

他の藍も半年、1年以上使っているものがあると言われ、驚愕。

1つ1つの甕の寿命が長すぎる。

藍は、だいたい2、3ヶ月で使えなくなってしまうものだと思っていましたが、長く使える藍が本当にあるんだと知りました。

ティッシュを液につけて染めていただいたものがこちら。

藍染

どれも甕は違うのものです。
ちょっと液につけただけで、1分もないくらいでした。

そして、工房に入ったときから藍の匂いがしないなと思っていたのですが、甕のまわりに行ってもしない。
さすがに蓋を開けたらするだろうと思ったのですが、液の近くに顔を寄せてやっと匂うくらい。

本当に不思議。

本建て

紺邑さんで行っている正藍染の本建てでは、すくも、灰汁、貝灰を使うのだそうです。

石灰のかわりに貝灰なのかと思っていたら、「貝灰は石灰のかわりではないからね」と言われました。 

貝灰は栄養なのだそうです。灰汁もそう。入れるものは全て藍の栄養になるものだけ。

石灰は水に溶けず、逆に蒅(すくも)を固くしてしまうのだそうです。

液の中の蒅

液の中の蒅も見せてもらいました。

触るとゆるめのペースト状で蒅の形が全く残っていない。
薄い茶色というかグレー見たいな色。

蒅を良くこねるのが大切なんだそうです。
これだと染め重ねてもすくもの繊維が付かなさそうです。

液は冷たくないです。
甕の底の蒅を触ると暖かいのだそう。

染めを教えてくださった奥さんが「微生物が生きているのよ」「微生物ってすごいよね」と何度もおっしゃっていたのが印象的でした。

本当に生き物なんだなあと、聞いているこちらがなんだか嬉しくなりました。

撹拌

撹拌も必要なときだけで、毎日しません。するとしても、優しく。

365日するのが当たり前だと思っていたので驚きです。

藍は空気に触れて酸化させて色を定着させるから、液自体もできれば酸化をさせない方が長持ちするのだそうです。

実際に染めてみる

そして、染めさせてもらうことに。今回は持ち込んだシャツを染めさせてもらいました。

染めの流れ

液につける→水で洗う→天日干しを繰り返します。

液につけるときには空気が入らないように。
生地が重なっている部分や縫い目のところは「よく染まれー」と思いながらもみこむ。
シャツは縫い目が多いので全部もんでいると結構時間がかかります。

液につけている時間は今回は15分でしたが、ものによっては30分もつけておくそうです。

液からあげると茶色から少し緑になって水色へ。

1回染めるたびに洗います。
水につけると、さらに発色していきます。
このときにしっかり灰汁が落ちるように。

天日干しすること自体にも驚いたのですが、それを染める度に毎回。

色落ちしそうだなあと思ったのですが、「藍染めの服はもともと野良着だったのに、それを天日干ししないでどうやって着るの?」とおっしゃっていて、確かにそうだなと納得。

天日干しすることで灰汁を焼き、色があか抜けるのだそうです。

干しているときの写真。2回目と4回目です。
徐々に染まっています。今回は5回染めさせてもらいました。

染め途中

この日は曇りだったのでできなかったのですが、本来なら乾くまで天日干しするのだそう。

「ちゃんと染めようと思うと簡単には染まらないよ」とおっしゃっていました。

シャツ1枚でも時間がかかったので、濃く染めたり、大量に染めたりとなると大変な労力がかかりそうです。

家に持ち帰って灰汁抜き

家に帰ったら天日干しして、灰汁抜きしてまた天日干しするようにね、と言われたのでやってみました。

濡れたまま持って帰ったので、自宅で1度乾かしてみると、ちょっと全体的に灰汁がまわってくすんでるような感じ。

しかし、翌日によくよーく天日干ししてから、お湯につけてしばらく置いておきました。

その後再びしっかり天日干しすると灰汁のくすんだ感じがぬけてすっきりした色に。

良い感じにあか抜けました。

灰汁抜き後

2重になっているところは若干灰汁が残っていましたが、着続けて洗濯していく内に抜けていきそうな感じ。

灰汁抜き後 アップ

秋になったらさっそく着よう。早く涼しくならないかな。

染めて1日経って肌の色は落ちましたが、やっぱり爪の色は落ちません。

爪が藍色

おわりに

とにかく今まで知っていたことは置いておこうと意気込んで行ったのですが、あまりにも違うことの連続で頭を整理するのが大変で、なかなか文章にできませんでした。

見て、わかったり、できたことは書いてもいいと思うのですが、飲み込むだけで整理できていないことは自分の中でちゃんと納得してから、勉強してからだなと。

ただ、匂いの問題のこと、石灰を使わない染め方なので肥料にもできるということで、自宅で染めることは可能だと思えました。

本当に自分の目で見ることや聞くことって大切です。

そして、知っていることが全て本当かどうか考察すること、新しく知ったことも同様。そして、常識とされていることが本当に正しいのか疑うこと。

楽しようと思えば楽できるけど、こんな染め方ができるんだと知ってしまった以上はなかったことにはできない。
色々と知ったからには最終的に納得のいくことをしたい。

これしかないと思い込むのは最後の最後だなと。

でも、それすらも疑うべきなのかもしれません。

結局終わりがない。

全然まとまっていなくてすみません…。

正直めちゃくちゃに混乱しているけれど、今はそれでいいかなと思っています。

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紺邑さま

色々とご迷惑をかけてしまいすみませんでした。
本当にお世話になりました。
ありがとうございました。
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紺邑さんのHPはこちらからどうぞ
有限会社 紺邑 | 紺邑は、日本古来の「本建て正藍染」の工房です。

今回はこの辺で。
ではでは。